[メイン3] チノ : 冒険者としてまだまだ未熟な私。

[メイン3] チノ : 今回も、皆さんのおかげで無事に依頼を達成したのですが…。

[メイン3] チノ : 「……うぅむ…」

[メイン3] チノ : 迷子になってて、それで皆さんに拾ってもらって、それで一緒に任務して……。

[メイン3] チノ : それで、こんなにも多くのお金を貰ってしまって……。

[メイン3] 美樹さやか : だだだだ、と地が駆ける音が聞こえる。

[メイン3] チノ : 「ちょっぴり、罪悪感も抱いちゃいますね……」

[メイン3] チノ : 「わぁっ!?」

[メイン3] 美樹さやか : 「あぁ〜〜〜〜!!」

[メイン3] 美樹さやか : そしてチノの前で急ブレーキ。

[メイン3] チノ : 手元のお金をじっと見たまま歩いていたため。

[メイン3] チノ : さやかとぶつかりそうになり、後ろへすっ転ぶ。

[メイン3] 美樹さやか : 「わわ…っと、ごめんごめん!」

[メイン3] 美樹さやか : …ありゃ、あたしのせいかな?

[メイン3] 美樹さやか : 近寄り、手を差し伸べて。

[メイン3] チノ : 「あ、あいてて……あっ、その、こちらこそ申し訳ございません……!」

[メイン3] チノ : ぺこぺこと謝りつつ。

[メイン3] チノ : 差し伸べられた手を取り、立ち上がる。

[メイン3] 美樹さやか : 「いやーあはは、急いでたあたしが悪いから気にしないの」

[メイン3] 美樹さやか : 「んー…大丈夫そう、かな?」

[メイン3] チノ : 「……ふ、ふむ……」
さやかの出立ちを見て

[メイン3] チノ : 「あ、だ、大丈夫です……!それより………もしかして、冒険者さんの方……ですか……?」

[メイン3] 美樹さやか : 「ん、あーそーそー!」

[メイン3] 美樹さやか : ば、とマントを翻し。

[メイン3] チノ : 「わぁ………!」

[メイン3] 美樹さやか : 「冒険者美樹さやか!美樹でもさやかでもなんでも好きなよーに!」

[メイン3] チノ : 「さやかさん、ですね……!」

[メイン3] チノ : 「私は、チノと言います……!よろしくお願いします……!」

[メイン3] 美樹さやか : 「はーい、チノね!よろよろ〜」
手をパタパタと振り。

[メイン3] 美樹さやか : 「んでさ、チノ!ここだけの話なんだけどさ…」

[メイン3] チノ : 「ほへ……?」

[メイン3] チノ : 首を傾げ。

[メイン3] 美樹さやか : と、内緒話でもするように耳元に近づいて。

[メイン3] 美樹さやか : 「あんたも何か、依頼をこなしてきたような風格があるけど…」

[メイン3] 美樹さやか : 「……太陽祭の祭具を集めるって依頼、知らない?」

[メイン3] 美樹さやか : かくいうあたし、美樹さやか。
依頼の事を聞かされていたのに、時間を忘れすっかり寝坊。

[メイン3] チノ : 「あ…………!」
もしかして……。

[メイン3] チノ : 「……そ、その……もう……ですね……」

[メイン3] チノ : 「……依頼、終わってしまいました」

[メイン3] 美樹さやか : 慌ててここまで来たものの…果たして、どうなのか。

[メイン3] 美樹さやか : 「……」

[メイン3] 美樹さやか : 「え」

[メイン3] チノ : そうして、太陽祭の盛り上がりを一瞥して。

[メイン3] チノ : 「……ご覧の通りです」

[メイン3] チノ : 「もう……お祭り騒ぎです」

[メイン3] 美樹さやか : 「…………」
同じくして、そちらへと顔を向け。

[メイン3] 美樹さやか : 「マジかー。」

[メイン3] 美樹さやか : がくん、と肩を落とす。

[メイン3] 美樹さやか : 「たはは……もうとっくにお祭り、始まってるね……」

[メイン3] チノ : 「あ、あわわわ……えっと……その……」

[メイン3] チノ : 「………!そ、そうです!いいこと思いつきました!」

[メイン3] 美樹さやか : 「なんだい…?」
しょんぼりとした顔をチノへと向ける。

[メイン3] チノ : 「さやかさん、よろしければ私と一緒に……お祭り、回りませんか……?」

[メイン3] チノ : 「それとですけれども……」

[メイン3] 美樹さやか : 「……お祭り巡り…」

[メイン3] チノ : 「……私、まだ冒険者として未熟ですので……」

[メイン3] 美樹さやか : 「あ、そうなんだ?」

[メイン3] 美樹さやか : 「あたしからは一人前の冒険者に見えたけどなー」
顎に手をやり、ふむふむと観察。

[メイン3] チノ : 「色々と……教えてくださると、とっても嬉しい!です!」

[メイン3] チノ : 「う……私は、まだまだです……」

[メイン3] 美樹さやか : 「おけおーけ!それならあたしに任せて!」

[メイン3] 美樹さやか : 「……と、自信満々に言ったけど…あたしも1回くらいしか経験ないんだよねえ」

[メイン3] チノ : 「!」

[メイン3] チノ : ということは……。

[メイン3] チノ : 「私と、一緒です!」

[メイン3] 美樹さやか : 「……ほほう」

[メイン3] チノ : 「私も、今回の依頼が初でして……」

[メイン3] チノ : 「……とは言いましても、私、何もしてなかったようなものなんですけれども……」

[メイン3] 美樹さやか : 「なら、同じ未熟者仲間だ!」
にへら、と笑いながら。

[メイン3] チノ : 「! な、仲間……!」

[メイン3] チノ : 目を輝かせる。

[メイン3] 美樹さやか : 「んー、参加して、学べたこともあるだろーし!」

[メイン3] 美樹さやか : 「次頑張ればいいんじゃない?」

[メイン3] 美樹さやか : その悩みを一蹴するような顔で、笑いながら。

[メイン3] チノ : 「ふ、ふむふむ……次……ですか……」

[メイン3] チノ : 俯いた顔が、少し上がり。

[メイン3] チノ : 「……そうですね……私も、次こそは……しっかりとした冒険者として……」

[メイン3] チノ : 「パーティーの皆さんの役に立てるような……立派な魔術師に、なりたいと思います……!」

[メイン3] 美樹さやか : 「………おお、いい気概!」

[メイン3] 美樹さやか : …そうだよね、あたしと同じくらいの冒険者がやる気に満ちてるのに。
あたしだけ凹んでるのもなあ。

[メイン3] 美樹さやか : よーし、と頬を叩き。

[メイン3] 美樹さやか : 「あたしも切り替えて、お祭り楽しむぞぉ~!」

[メイン3] チノ : 「はい!!」

[メイン3] チノ : 「それに、もっと……他の冒険者さんのお話も、聞いてみたいので……!」

[メイン3] チノ : キラキラと輝く目をさやかに。

[メイン3] 美樹さやか : 「うおおお……明るい…!」

[メイン3] 美樹さやか : 「…そーだね、じゃあ一緒に廻ろう!」

[メイン3] 美樹さやか : その光に圧倒されながらも、チノへと。

[メイン3] チノ : 「はい!」

[メイン3] チノ : そうして、さやかと共に、たくさんの人だかりの祭りの中へと────。

[メイン3] チノ :  

[メイン3] チノ : 「えっと、すみません……!この、焼きそばを一つ……!」

[メイン3] チノ : 屋台のおっちゃんへ、てんぱりながらも注文。

[メイン3] 美樹さやか : 「あたしはこの…たこ焼き6つ!」

[メイン3] 屋台の人 : 今焼くからね!

[メイン3] 美樹さやか : 「おっ、出来立てじゃん!さんきゅー!」

[メイン3] 屋台の人 : まいど!

[メイン3] チノ : 「わぁ……!」

[メイン3] チノ : 「鰹節が踊りまくってます……!」

[メイン3] チノ : さやかのたこ焼きを見て。

[メイン3] 美樹さやか : 「おお~!そっちもてらてらとしててうまそ!」

[メイン3] チノ : 「……ふぅむ」

[メイン3] チノ : 「……それでしたら……」

[メイン3] チノ : 「一口……いかがでしょうか……?」

[メイン3] 美樹さやか : チノの焼きそばを見る。
…割とあっちのもよかったかな?

[メイン3] チノ : そう言い、まだ口を着けていない割り箸で、焼きそばを一口分持ち上げ。

[メイン3] チノ : 「どうぞ!」

[メイン3] 美樹さやか : 「……んぇ、いいの?…それじゃ、遠慮なく!」

[メイン3] 美樹さやか : そのまま、箸ごとぱくり。

[メイン3] 美樹さやか : 焼きそばだけを口に運び。

[メイン3] 美樹さやか : 「あむあむ……んまい!」

[メイン3] 美樹さやか : チノに👍ポーズ。

[メイン3] チノ : 「! え、えへへ」

[メイン3] チノ : 自分で作ったものではないが、少し嬉しい。

[メイン3] 美樹さやか : 「いやあ、チノは美味しい物を見抜く目がありますなぁ」
そう言いながら、つまようじでたこ焼きを一つ。

[メイン3] 美樹さやか : 「ほい」
チノへと向けて。

[メイン3] チノ : 「そ、そんなことないですよ……!」

[メイン3] チノ : 「! あ、あ~~~~ん……」

[メイン3] 美樹さやか : 「美味しかったしね!はい、あーん~!」

[メイン3] 美樹さやか : ひょい。と口元に。

[メイン3] チノ : 「────────あちちっ!?!?!?」

[メイン3] チノ : はふはふと口を動かす。

[メイン3] チノ : 目にはほんのりと涙。

[メイン3] 美樹さやか : 「…うおっ!?だいじょぶ?」

[メイン3] 美樹さやか : 慌てて水を手渡そうとする。
あたふたと。

[メイン3] チノ : 「ら、らいじょーぶれす!はふはふはふ」

[メイン3] 美樹さやか : 「めっちゃ涙出てるし…いやー覚めてから渡した方がよかったなあ」
頭をかきながらも。

[メイン3] チノ : 「あ、ありがとうごじゃいます……んく……んく……ふぅ……」

[メイン3] チノ : 舌を冷やし、何とか落ち着きを取り戻す。

[メイン3] チノ : 「……あ、その、でも!美味しかったです!」

[メイン3] チノ : さやかに、笑みを見せる。

[メイン3] 美樹さやか : 「ど、どう…?落ち着いた?」
心配そうに、瞳を見つめて。

[メイン3] 美樹さやか : 「……!」

[メイン3] 美樹さやか : 「へへへー!」
鼻を書いて、しかして嬉しそうに。

[メイン3] 美樹さやか : 美味しかった、って言われるのは…割かし悪い気分じゃないね!

[メイン3] チノ : 「……ふふふ」
つられて笑う。

[メイン3] チノ : ああ、楽しいです……。

[メイン3] チノ : ……最初は、冒険者になるの、すごく不安でした……。

[メイン3] チノ : ココアさんのような、立派な冒険者になれたらいいなと思い、ここまでやってきて……。

[メイン3] チノ : ……そうして、いざ冒険者になってみると、右も左も分からず……とにかく不安ばかりでしたが……。

[メイン3] チノ : こうして……優しい方と出会うこともできたので……。

[メイン3] チノ : 「……私、冒険者になって、良かったです」

[メイン3] 美樹さやか : はちはち、とたこ焼きを食べていたがチノの方を振り返り。

[メイン3] 美樹さやか : 「ん、そりゃ良かった!」

[メイン3] 美樹さやか : 「あたしもさー、前回も一人だったから割と寂しかったんだよね」

[メイン3] 美樹さやか : 「だから、まー、今日遅れたけど、会えてよかったよ」

[メイン3] チノ : 「……さやかさん…」

[メイン3] チノ : 「……あの!もしよければ……!」

[メイン3] チノ : 「私と……次……一緒に、依頼とか……いかがでしょうか……?」

[メイン3] 美樹さやか : …孤独ってのは、なんとも…だからね。

[メイン3] 美樹さやか : 「……!」

[メイン3] 美樹さやか : がばっと、思わず手を取り。

[メイン3] 美樹さやか : 「いいの!?」

[メイン3] チノ : 「わぁっ!」
手を握られ、驚いてしまいつつも。

[メイン3] チノ : 「……は、はい……!……誰かと一緒に、冒険……してみたい、ので……!」

[メイン3] 美樹さやか : 「うんうん!!」

[メイン3] 美樹さやか : 「あたしも賛成!」

[メイン3] 美樹さやか : 「やろう!ぜひ!」

[メイン3] 美樹さやか : 目を輝かせてせまる。
…こういう経験、してみたいもん!

[メイン3] チノ : そんなわけでチノは、お祭りを楽しみつつ。
次の冒険に備え。

[メイン3] チノ : ダイスタブでダイス練習するのであった。

[メイン3] 美樹さやか : 美樹さやかは他人の体を使って穢土転生している。
しかし解されることは無いので二度と持ち主は目覚めることは無い。

[メイン3] チノ : (^^)?????????????????

[メイン3] チノ : これが魔法少女ですか。

[メイン3] チノ : これには魔術師もビックリなのでした。

[メイン3] チノ :  

[メイン3] チノ :  

[メイン3] チノ :